巣立ちの春

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今年も、卒業式の季節となりました。卒業生?修了生の皆さん、おめでとうございます。
いよいよ本学を巣立ち、社会に向けての新たな旅立ちが始まります。皆さんのいっそうのご活躍を、心より願っています。

私が大学を卒業したのは、今から40年以上も前のことです。当時は、携帯電話もメールもありませんでした。ネットで情報を検索するなど思いもよらないことで、卒論を書くためには図書館で1枚1枚カードをめくりながら本を調べ、貸し出しの手続きをとっていました。原稿は手書きで、後で誤字など見つけると、修正液を使って直しました。

要するに、私が大学を卒業してから、今日に至るまで、新しい技術が次々に登場?普及したわけで、それが私たちの暮らしや仕事の内容などに大きな変化をもたらしたことは、ご存知の通りです。これからは、そうした変化がさらに急ピッチに進んでいくことになるのでしょう。若い皆さんは、社会の変化についていくために日々研鑽を積まなければなりません。

同時に、社会が変化しても、変わらない真実もあるように思います。古典と言われて読み継がれている文学作品などは、現代の人の心にも十分届く何かがあります。文学以外にも、映画、音楽、美術、演劇、落語などのさまざまな分野に古典と言われる名作があり、今でも多くの人々を魅了しています。

皆さんはこれから社会人として、仕事に追われる日々が続くのでしょう。しかし、忙しい中にあっても時間をみつけて、古典と呼ばれるさまざまな芸術?文学などに触れる機会を持たれてはいかがでしょうか。それは、皆さんの感性を豊かにして、社会を生きていくために必要とされる先見性やバランス感覚を培ってくれます。

何はともあれ健康が第一です。体に気をつけてお過ごしください。また、お目にかかる日を楽しみにしています。駿河台大学は、いつまでも皆さんを応援しています。