犯罪心理学専攻
犯罪心理学専攻が目指す人材育成
司法?矯正?保護領域における心理的支援を行うことができる人材の育成
現代社会における司法?矯正?保護の現場において発生する様々な問題、例えば、犯罪?非行の社会的背景の理解、犯罪者や非行少年の心理の理解、犯罪被害者支援問題の検討、犯罪者の矯正教育や更生方法の検討、捜査方法の検討などの問題は、司法や矯正?保護の枠組みにおいてのみ解決できるわけではなく、個別事件に関係する社会的諸要因や人間心理の理解を基礎として実現できるものです。
公務員試験対策を含めたカリキュラム構成
さらに近年、司法?矯正?保護領域におけるひとりひとりの個人に対する支援、援助の必要性も高まっています。実際、個人の心理特性や置かれた状況を踏まえた犯罪者の矯正や被害者支援を行うことの必要性が指摘されています。同時に、事件捜査の現場、法運用の現場に対して心理学が貢献できる領域は日毎に拡大しつつあります。
こうした中で、保護観察官や法務教官、家庭裁判所調査官などの心理学の専門家、あるいは心と行動のメカニズムを十分理解した警察官などの養成に対する必要性が高まっています。こうした社会的要請に応えるために設置された犯罪心理学専攻は、法務省専門職員試験(人間科学)を主とした公務員試験対策を含めたカリキュラムを整えた犯罪心理学専門の大学院です。
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ポリグラフ検査
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視線計測実験
カリキュラム
カリキュラムは、「基礎科目群」「基幹科目群」「発展科目群」の3分野から構成されています。 中でも「基幹科目群」は、実務における高度な応用能力と技能を修得できるように、理論と演習や実習とをバランスよく配置しています。そして、専攻ごとに基幹科目群の全科目を必修としたことにより、理論と応用の学習を複数科目の履修によって実現するコースワーク的なカリキュラム体系となっており、学習動機を持続、発展させることができます。
取得学位
修士(心理学)
論文題目一覧
- ラポールが認知インタビューの有効性に及ぼす効果
- 映像情報が供述の質的判断におよぼす効果
- 集団内の社会的苦境場面における、「罪悪感」「羞恥感」「屈辱感」の分岐要因の検討―内的要因と外的要因に焦点を当ててー
- 行為の呼称がそのイメージに及ぼす影響
- 駐車場における犯罪発生に関する環境要因の検討
- 過剰適応が怒りの抑制に及ぼす影響
- 不安定な愛着スタイルが攻撃性に与える影響の検討
- 面接者の物理的遮蔽が目撃者の識別及び供述の正確さに及ぼす効果
- 向社会的行動に共感性?道徳判断?自己効力感が及ぼす影響の検討